俺が守る

シンヤは走ってる間、喋ってくれなかった。

 

 

 

そんな雰囲気をより重たくしたのが、アツヤの一言。

 

「なぁ、シンヤ今から帰れ。」

 

「なんだよ。」

 

「北軍が今ここに来てるらしい。このまま行けば…。全員が逃げる訳にもいかんし。だからと言って美砂ちゃん巻き添えにしたら…。だからお前だけ帰れ。」

 

 

 

 

 

「…。」

 

シンヤは黙っている。

 

美砂はシンヤの気持ちを分かっていた。

 

 

このまま逃げれば、戦力半減。

 

チームは負けるかもしれない。

 

でも行けば美砂が巻き込んでしまう。

 

 

 

美砂はシンヤに言った。
「行こう。このまま帰って負けちゃったらチーム無くなっちゃうんでしょ?それに総長がいなかったらダメでしょ??」

 

「でも…」

 

「行きたいんでしょ?!」

 

「…うん。」

 

「美砂、シンヤの重荷になりたくない!行こ。」

 

「ありがとう!美砂は俺が絶対守る!テメェ等!加速すっぞ」

 

「「おー!!!」」

 




「久しぶりやねぇ♪シンヤくん。」

 

「テメェの顔なんざ見たくなかったよ。北軍の総長さんよぉ。」

 

 

そのまま睨み合う二人。

 

 

 

しばらくして、美砂と一瞬目があう北軍総長。

 

 

すると静まり返った空気の中、北軍総長は口を開く。

 

「…お前の女か?」
美砂に視線を向け、シンヤに問い掛ける。

 

「あぁ。」

 

殺気立つとはこの事だ。

 

こんなシンヤは始めてだった。